本章では、MOS特性・PDK・デザインルールなどの基盤知識を活用して、
実際のSoC(System on Chip)設計フローを体系的に学びます。
RTL設計・論理合成・配置配線・タイミング検証・テスト構造など、
現代の量産SoC設計における主要な要素技術を、章立てで解説します。
5.1 SoC設計全体フローと開発視点
└ RTL設計からGDS出力までの流れ、開発工程の俯瞰
5.2 標準セルとセルベース設計
└ 標準セルライブラリの役割、論理合成との関係、セル構造の例
5.3 クロックとタイミング設計(STA入門)
└ セットアップ/ホールド時間、クロックツリー設計、STAの基本
5.4 電源・リセット・I/O設計の基礎
└ 電源構成、リセット回路、パッドリング、I/O制御の考慮点
5.5 テスト構造(スキャン、JTAG、BIST)
└ DFTの基本構造、スキャンチェーン、JTAGやBIST導入の意義
前章(第4章)では、MOSトランジスタの特性・寸法ルール・PDKを通して
製造可能な設計基盤を確立しました。
本章では、それを用いてSoCとして動作する回路の設計と検証を行うステージに進みます。
次章(第6章)では、完成したSoCがどのようにウエハ上でテストされ、パッケージされ、製品化されるかを学びます。