4.5 設計評価レポートと比較(FSM / PID / SoC)
🎯 本節の目的
- FSM / PID / SoC 各モジュールの物理設計結果(面積・DRC・LVS・タイミング)を比較
- OpenLaneフローによる教育・評価活用を前提とした観点を提示
- 論理構成と物理実装結果の相関関係を把握する
📐 面積・インスタンス数の比較
モジュール |
セル面積(例) |
インスタンス数(例) |
FSM |
1200 µm² |
150 |
PID |
3500 µm² |
420 |
SoC (FSM+PID) |
5400 µm² |
610 |
※数値は例示であり、OpenLane実行条件や設計内容に依存します。
⏱️ タイミング評価(setup slack)
各 reports/synthesis/timing.rpt
または signoff
レポートより:
- slackが 正(+) であればタイミングクリア
- setup violation = 0 が望ましい
📏 配線密度とCore Utilization
モジュール |
FP_CORE_UTIL |
実効配線密度 |
備考 |
FSM |
30 |
約 20% |
比較的疎な配置 |
PID |
30 |
約 28% |
算術ロジックの密度上昇 |
SoC |
45 |
約 35% |
統合による密度上昇 |
🧪 DRC / LVS 比較表
モジュール |
DRC |
LVS |
FSM |
OK |
OK |
PID |
OK |
OK |
SoC |
OK |
OK |
DRC/LVSエラーが出た場合は、floorplan見直しや PL_TARGET_DENSITY
の調整を検討
💬 考察の視点
- FSMは論理的に単純で、面積効率に優れる
- PIDは演算子・パラメトリックな部分が多く、設計サイズが大きい傾向
- SoC統合により I/O数や信号線が増加 → floorplanと配線の最適化が鍵
✅ まとめ
- FSM/PID/SoC 各構成の物理特性をOpenLaneで数値化・可視化できる
- 面積・DRC・タイミングなど教育評価軸として活用可能
- 次節では生成されたGDSの可視化を行い、構造的特徴を確認する
👉 4.6 GDSレイアウトの可視化へ進む