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2.1 チップレット化の背景と技術潮流

🔰 なぜチップレットなのか?

SoC(System-on-Chip)による高集積化は長らく主流でしたが、以下のような課題が限界として現れています:

これらを回避するため、機能単位で分割した複数ダイを1パッケージに集積する「チップレット(Chiplet)」アーキテクチャが登場しました。


🔧 チップレット技術の要素

項目 内容
構成単位 複数の小型ダイ(chiplet)をパッケージ上で再構成
接続手法 高密度配線(Interposer, TSV, μ-Bump, Hybrid Bondingなど)
設計思想 機能分離によるプロセス最適化・再利用性・リスク低減

🌐 代表的な実装例(後節に詳細)


🌀 技術潮流と今後の動向

年代 トレンド 備考
~2020 モノリシックSoC 高集積+1ダイ設計が主流
2020〜 2.5Dパッケージ Siインターポーザ、HBMとの併用
2023〜 3D集積 TSV・Hybrid Bondingによる垂直配線
今後 Chiplet Platform化 標準I/F(UCIeなど)による業界間展開

🧩 次節への接続

次節 2.2:2.5D実装技術 では、シリコンインターポーザを用いた実装や、TSMC CoWoSといった技術の詳細を扱います。