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4.1 PoC仕様全体の概要と設計目的

本節では、本章で取り扱うPoC(Proof of Concept)設計の全体像を整理し、その目的・対象範囲・想定読者・実習の位置づけを明確にします。


🎯 設計PoCの目的


🧩 PoC構成ブロック

以下の3ブロックを主対象とします:

ブロック 機能 主な学習項目
FSM 状態遷移と制御生成 クロック同期回路、状態エンコーディング
MUX(2:1) 信号切り替え 組み合わせ回路、レイアウト単純化
Adder(4bit) A + B演算 計算回路、ゲート規模、タイミング特性

📐 設計スコープ

項目 内容
PDK Sky130 Open PDK(SkyWater Technology提供)
言語 Verilog RTL(SystemVerilogは使用しない)
ツール OpenLane v2 + Magic + Netgen + KLayout
出力 最終GDS、DRC/LVS通過済み
制約 小規模(1,000ゲート以下)、フルカスタム不要
拡張性 複数PoC合成によるSoC化への発展余地あり

🧑‍🏫 対象読者


🏁 PoCの実習ゴール


🔗 次節への接続

次節4.2では、FSM・MUX・Adder各ブロックの機能仕様・I/O定義・状態遷移表・真理値表を明示し、Verilog設計に直結する構造へと落とし込みます。