ミックスドシグナル設計では、アナログ信号とデジタル信号の変換インターフェースが不可欠です。
主な構成要素として、ADC(Analog to Digital Converter) と DAC(Digital to Analog Converter) があり、それぞれに設計・レイアウト上の注意点があります。
さらに、アナログとデジタルが混在するLSIでは、ノイズ・基板分離・検証の課題も伴います。
項目 | 内容 |
---|---|
目的 | アナログ信号をディジタル値へ変換 |
主な方式 | SAR(逐次比較型)、ΔΣ(デルタシグマ型)、フラッシュ型など |
設計指標 | 分解能(bit)、サンプリング周波数、ENOB、INL/DNL、SN比 |
応用例 | センサデータ取得、音声信号のデジタル化、通信信号処理など |
項目 | 内容 |
---|---|
目的 | デジタル値をアナログ信号へ変換 |
主な方式 | R-2Rラダー型、電流加算型、加重容量型など |
設計指標 | リニアリティ、応答速度、出力インピーダンス、グリッチ特性 |
応用例 | オーディオ出力、電圧制御、波形生成、モータ駆動制御など |
課題 | 対策例 |
---|---|
電源ノイズの伝播 | アナログとデジタルで電源/GND分離、LDO介在 |
基板経由の干渉(サブストレートノイズ) | Deep N-Well、ガードリング、配置隔離 |
デジタルクロックのスパイク混入 | クロックバッファ段階的配置、等長配線、インピーダンス整合 |
帯域外エイリアシング | 入力側にアナログアンチエイリアシングフィルタを挿入 |
アナログ/ミックスドシグナル設計では、回路単体の特性だけでなく、周辺環境や配置構造との相互作用に留意することが重要です。
本章の各セクションで、AMS設計の全体像を俯瞰しつつ、構造的な視野を身につけてください。
© 2025 Shinichi Samizo / MIT License