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6.2 ウエハテスト:製品品質の見極めと流出防止

ウエハテスト(WAT: Wafer Acceptance Test)は、ダイ(チップ)単位で製品の基本機能やリーク、消費電流などの品質を評価し、パッケージ工程に進ませるべきチップを見極める工程である。
量産においては、ウエハ起因の不良を絶対に流出させない最終防衛線となる。


🔍 主な検査項目

検査項目 内容 検出対象・目的
リーク電流 電源オフ時のスタンバイリーク(Ioff) 不良チャネル、ゲートリーク、絶縁不良など
消費電流 電源投入時のIcc(静的/動的) 過電流、短絡、ラッチアップ異常
機能テスト 入出力の簡易動作、論理応答の確認 配線断線、ショート、論理動作不一致
HVスクリーニング(※) 高耐圧MOSのゲート酸化膜に高電圧を印加 HV膜の加工欠陥(COPなど)の検出
特定機能検査(※) DRAMでのポーズ/ディスターブリフレッシュなど 製品アーキテクチャに固有の品質項目
MAP作成 各チップの合否・座標データの記録 パッケージ選別とトレーサビリティの確保

※ 製品により、特殊なテスト項目(e.g., embedded DRAM、HVスイッチ等)が追加される場合がある。


🗺️ モニタリングの役割

ウエハテストは、単なる選別ではなく、製品品質の安定性と傾向監視のためにも用いられる:

→ 工程の安定性確認やロット間のバラツキ監視に活用される。


🛡️ 不良流出を止める「量産の盾」


🧾 トレーサビリティと記録


✍️ 補足