ウエハテスト(WAT: Wafer Acceptance Test)は、ダイ(チップ)単位で製品の基本機能やリーク、消費電流などの品質を評価し、パッケージ工程に進ませるべきチップを見極める工程である。
量産においては、ウエハ起因の不良を絶対に流出させない最終防衛線となる。
検査項目 | 内容 | 検出対象・目的 |
---|---|---|
リーク電流 | 電源オフ時のスタンバイリーク(Ioff) | 不良チャネル、ゲートリーク、絶縁不良など |
消費電流 | 電源投入時のIcc(静的/動的) | 過電流、短絡、ラッチアップ異常 |
機能テスト | 入出力の簡易動作、論理応答の確認 | 配線断線、ショート、論理動作不一致 |
HVスクリーニング(※) | 高耐圧MOSのゲート酸化膜に高電圧を印加 | HV膜の加工欠陥(COPなど)の検出 |
特定機能検査(※) | DRAMでのポーズ/ディスターブリフレッシュなど | 製品アーキテクチャに固有の品質項目 |
MAP作成 | 各チップの合否・座標データの記録 | パッケージ選別とトレーサビリティの確保 |
※ 製品により、特殊なテスト項目(e.g., embedded DRAM、HVスイッチ等)が追加される場合がある。
ウエハテストは、単なる選別ではなく、製品品質の安定性と傾向監視のためにも用いられる:
→ 工程の安定性確認やロット間のバラツキ監視に活用される。