topics: [“機械設計”, “cad”, “git”, “freecad”, “設計思想”]
これまでの記事で、
という流れを見てきました。
では最後に、
なぜそこまでして設計をコード化するのか?
その答えの一つが、
「差分が設計になる」 という点です。
GUI CAD でも履歴やフィーチャツリーは残ります。
しかし、次のような経験はないでしょうか。
GUI操作は、
結果は残っても、意図が残りにくい
という構造的な問題を抱えています。
コード設計では、
設計変更はそのまま テキストの差分 になります。
例えば、板の長さを変更した場合。
- LEN = 120.0 # mm
+ LEN = 160.0 # mm
これだけで、
が一目で分かります。
寸法だけでなく、
設計ルール自体 も差分になります。
- if LEN > 100:
- THK = 8.0
+ if LEN > 150:
+ THK = 10.0
これは GUI CAD ではほぼ不可能です。
が、履歴として明示的に残る からです。
設計をコード化し、
Git で管理すると、
設計レビューが成立 します。
これは、設計を
「その場の作業」から
管理可能な成果物 に変える力を持っています。
| 観点 | GUI CAD | コード設計 |
|---|---|---|
| 差分の可読性 | 低い | 高い |
| 意図の追跡 | 困難 | 明示的 |
| レビュー | 口頭・画面共有 | Git |
| 差戻し | 手作業 | commit revert |
コード設計で引き継ぐのは、
操作手順ではありません。
これらが コードとして残る ため、
なぜこうなっているのか
を、後から追うことができます。
ここで重要なのは、
すべてをコードにすることではない
という点です。
までコード化する必要はありません。
差分として残したいものだけをコードにする
この割り切りが、
現実的な運用を可能にします。
そして最後に、
変更が、意味のある差分になる
という点が、
この連載の結論です。
設計をコードで書く最大の価値は、
自動化や AI そのものではありません。
変更が、意味のある差分として残ること。
GUI CAD を否定する必要はありません。
ただ、
だけは、
コードとして残しておく。
それだけで、
設計は長期的に扱える
知識資産 になります。
本記事中のコードは、
設計手法の説明を目的とした例示です。
実際の設計コードやライセンスについては、
以下のページで管理しています。