topics: [“制御”, “PID”, “FSM”, “信頼性設計”, “産業制御”]
PID制御にFSM(Finite State Machine)を重ねる設計は、
理屈では正しそうに見える一方で、
現場・製品では失敗例も数多く存在します。
本記事では、
を、商業製品として成立する視点から整理します。
制御階層は、必ず次のように分離します。
FSMは「賢い制御」ではありません。
FSMは 保険 です。
摩擦劣化や経年変化に対して、
こうした設計は、ほぼ確実に次を引き起こします。
「なんか挙動おかしくない?」
という問い合わせ
結果として、
劣化よりFSMの方が制御対象を壊す
という本末転倒が起こります。
答えは単純です。
PIDが「もういつものPIDじゃない」と
定量的に言えるときだけ
そのためには、
感覚ではなく数値トリガーが必要です。
本シリーズで用いた摩擦劣化モデルでは、
以下のいずれかに、明確な差が現れました。
この「10%」は、
ありません。
モデルを回した結果、自然に現れた境界値
です。
FSMのトリガー条件は OR条件 とします。
以下のいずれかが、
初期PID比で10%超 となった場合:
AND条件は、
現場では遅すぎるからです。
現実の装置では、
により、
「モデル上の5年劣化」が
数か月で起きる
ことがあります。
OR条件でなければ、
FSMは 間に合いません。
FSMは万能ではありません。
FSMが介入することで、
ケースは、普通に起こります。
そこで B-Type では:
という設計を取ります。
つまり、
FSMすら信用しすぎない
という立場です。
顧客目線で見れば、挙動はこうです。
10%ルールは、
という点で、極めて重要です。
FSMは知能ではありません。
FSMは 保険であり、最後の手段 です。
もし FSM が day=0 から動いているなら、
それは PID設計が失敗している 可能性が高い。
FSMが 10%ズレたときだけ 動くなら、
それは 商業製品として正しい振る舞い です。