topics: [“半導体”, “PSRAM”, “DRAM”, “メモリ”, “アーキテクチャ”]
2000年前後、
PSRAM(Pseudo-SRAM) というメモリが市場に投入された。
外部インターフェースは SRAM のように見え、
内部には DRAM セルが使われている。
本稿では、
を整理する。
故障や限界の話は 次稿 に回す。
1990年代後半、
モバイル機器向けシステムでは、次の要求が同時に存在していた。
しかし当時の選択肢は極端だった。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| SRAM | 高速・制御が単純・高コスト |
| DRAM | 高密度・低コスト・制御が複雑 |
この「使いやすさ」と「コスト」の間にある
空白地帯を埋める存在として、
PSRAM が構想された。
PSRAM の中核的な発想は、極めてシンプルだ。
中身は DRAM のまま、
外からは SRAM のように見せる
DRAM を捨てて新しいセルを作るのではなく、
既存の DRAM 技術を最大限流用することが前提だった。
セル構造自体に、
PSRAM 専用の特殊な物理設計は存在しない。
PSRAM 最大の特徴は、
点にある。
これにより、
外部からは SRAMと同じ感覚でアクセスできる。
内部制御では、
という方針が取られた。
これは、
という点で、
モバイル用途として合理的な選択だった。
PSRAM は、
モバイル用途専用メモリとして設計されていた。
前提とされていた使用条件は次の通り。
これは、
従来の DRAM の「使われ方」とは明確に異なる。
ここで重要なのは、次の点である。
PSRAMはDRAMをそのまま使うが、
DRAMと同じ使われ方はしない
この違いは、
後に大きな意味を持つことになる。
PSRAM の構造は、
という意味で、
当時としては極めて合理的だった。
この時点では、
といった言葉は、
まだ現実のものではない。
PSRAM は、
という、
明確で一貫した狙いを持つメモリだった。
問題は、
その使われ方が、
DRAMの物理前提を静かに破っていったことにあった。
Legacy Technology Archive
https://samizo-aitl.github.io/Edusemi-Plus/archive/legacy/
PSRAM (2001) ケース
https://samizo-aitl.github.io/Edusemi-Plus/archive/legacy/psram_2001/
PSRAM Architecture
https://samizo-aitl.github.io/Edusemi-Plus/archive/legacy/psram_2001/psram_architecture/
次稿では、
PSRAMで実際に顕在化した故障を扱う。
Pause と Disturb が、
なぜ「組み合わさって」問題になったのか。
評価も反省もせず、
事実だけを並べる。