topics: [“半導体”, “MOSFET”, “SCE”, “デバイス物理”]
MOSFET の微細化は、長い間「寸法を縮める」ことで性能向上を実現してきました。
しかし、ある世代以降から Short Channel Effect(SCE) が支配的になり、
単純なスケーリングが成立しなくなります。
本記事では、
を デバイス物理の視点から整理します。
代表的な SCE には以下があります。
重要なのは、これらが個別の現象ではなく、
「ゲート以外の電極がチャネル電位を支配し始める」
という 共通の物理起源を持つ点です。
ゲート長を短くしても、
チャネル内部のポテンシャルを十分に支配できなくなった時点で、
Planar MOSFET は構造的限界に到達しました。
具体的には、
という状況になります。
これは加工精度やプロセス技術の問題ではなく、
「電界をどの方向から、どれだけ包み込めるか」
という 構造の問題です。
Planar MOSFET では、ゲートはチャネルの 片面(上側) からしか制御できません。
そのため、
という 逆転現象が起きます。
これは、いくら以下を改善しても根本解決できません。
なぜなら、電界の作用方向そのものが不足しているからです。
古典的なスケーリング則(Dennard scaling)は、
という前提に立っていました。
しかし SCE が顕在化した時点で、
という状態に陥ります。
つまり、
SCE の発生は、スケーリング則そのものの破綻を意味する
と言えます。
この問題を解決する唯一の方法は、
ゲートがチャネルを「多方向」から制御する構造に変えること
でした。
これが、
へと続く流れです。
重要なのは、これらが
だという点です。
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