05. 【FCMD】設計をコード化すると「差分」が意味を持つ ― GUI CADとの決定的な違い

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はじめに

ここまでの記事で、

という流れを見てきました。

では最後に、
なぜそこまでしてコード化するのか?

その答えのひとつが、
「差分が設計になる」 という点です。


GUI CADの差分は、なぜ意味を持ちにくいか

GUI CAD でも履歴やフィーチャツリーは残ります。
しかし次のような経験はないでしょうか。

GUI操作は、
「結果」は残っても「意図」が残りにくい のが問題です。


コード設計では、差分=設計変更

コード設計では、
設計変更はそのまま テキストの差分 になります。

例えば、板の長さを変えた場合。

- LEN = 120.0  # mm
+ LEN = 160.0  # mm

これだけで、

が一目で分かります。


設計判断も差分になる

寸法だけでなく、
設計ルールそのもの も差分になります。

- if LEN > 100:
-     THK = 8.0
+ if LEN > 150:
+     THK = 10.0

これは GUI CAD ではほぼ不可能です。

が、履歴として明示的に残る からです。


レビューが成立する

コード化された設計は、
Git を使うことで 設計レビューが成立 します。

これは、
設計を「作業」ではなく
管理可能な成果物 に変えます。


GUI CADとの差分比較

観点 GUI CAD コード設計
差分の可読性 低い 高い
意図の追跡 困難 明示的
レビュー 口頭・画面共有 Git
差戻し 手作業 commit revert

引き継ぎが楽になる理由

コード設計では、
引き継ぐのは「操作方法」ではありません。

これらが コードとして残る ため、

「なぜこうなっているのか」

を、後から追えます。


すべてをコード化する必要はない

ここで誤解してはいけないのは、

までコード化する必要はありません。

重要なのは、

差分として残したいものだけをコードにする

という割り切りです。


これまでの記事との位置づけ

05_ は、
シリーズ全体の 答え合わせ です。


おわりに

設計をコードで書く最大の価値は、
自動化でもAIでもありません。

「変更が、意味のある差分になる」
この一点に尽きます。

GUI CAD を否定する必要はありません。
ただ、設計の中で

だけは、
コードとして残しておく。

それだけで、
設計は長期的に扱える資産になります。


補足

本記事中のコードは設計手法の説明を目的とした例示です。 実運用・再配布を想定したものではありません。

実際の設計コードやライセンスについては、 以下のページで管理しています。