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SystemDKベースの統合PoC演習課題
SystemDK-Based PoC Exercise


📘 目的|Objective

本演習では、SystemDKの設計思想に基づき、物理制約(SI/PI、熱、応力、EMI/EMC)を統合的に考慮した
チップレット統合設計のPoC(Proof of Concept)を構築・評価することを目的とします。

This exercise aims to build and evaluate a chiplet-based system using SystemDK principles, focusing on cross-layer physical constraints such as SI/PI, thermal, mechanical stress, and EMI/EMC.


🧩 課題テーマ|Exercise Theme

「2.5Dパッケージによるマルチチップ統合設計を行い、制約の相互依存性に基づく改善提案を提示せよ」
“Design a multi-chip 2.5D system and propose constraint-aware design improvements.”


✅ 条件例|Design Requirements

項目 目標
SI/PI IR Drop評価、PDNインピーダンス整合、デカップリング配置
熱設計 熱源モデル構築、放熱経路設計、材料選定
応力 バンプ応力、層間応力、ダイ割れ・界面剥離の防止
EMI/EMC 帯域内ノイズ、クロストーク、GND構造によるシールド設計

🧰 ツール・構成例|Suggested Tools & Setup

カテゴリ 推奨ツール例(教育用)
回路・IF記述 SystemVerilog, Verilog-A, IBIS
配置・視覚化 CSV配置 → SVG描画 or KiCAD簡易配置
SI/PI PowerDC, Ansys SIwave, LTspice
熱解析 COMSOL, Icepak, Python可視化(簡易)
応力解析 SolidWorks Simulation, COMSOL
EMI評価 HFSS, openEMS(EMCモード簡易化)

教材展開では、構造・熱・電源・電磁の因果関係を理解するための直感的な可視化と概算を重視します。


📝 レポート構成例|Suggested Report Structure

  1. 設計概要と構成方針(チップ構成、PKGモデル、インタフェース構成)
  2. 各制約項目のモデリングと評価結果
  3. 制約間のトレードオフとその妥協判断
  4. 制約ベースでの改善設計案の提案
  5. SystemDK構成に向けた設計判断の統合マップ

🧪 発展:PoCDK構成への接続|Towards PoCDK Architecture

本演習の成果は、SystemDK実装のための PoCDK(PoC Design Kit) への橋渡しを意図しています。

🔁 PoCDKで実施される内容:

Kit名 反映される構造情報
BRDK 熱流路、電源プレーン、実装制約
IPDK MRAM/AMS I/F, EMI耐性, ピン構成
PKGDK バンプ配置、熱ストレス制御、インタポーザ設計
SystemDK 上記すべてを統合した制約・設計マップとフィードバック構造


🧭 今後の展開|Future Extensions


👨‍🏫 教育的注記|Educational Note

本PoC演習は、EDAツールに依存せずとも「設計判断に必要な物理現象とその連成関係を直感的に把握」することを目的としています。
SystemDKは単なる設計支援ツールではなく、“制約を設計の言語とするための知識構造”であることを体験的に学ぶ構成です。


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