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📐 03_Vth抽出:.meas による自動評価

本ディレクトリでは、ngspice.meas コマンドを用いて、Vg–Id 特性からMOSトランジスタのしきい値電圧(Vth)を自動抽出する手法を示します。


🔧 使用技術


🧪 実験構成

03_vth_extraction/
├── run_vth_sweep.py         ... Vg–Id特性を掃引し、.meas付きspiceを生成
├── templates/
│   └── meas_template.spice  ... .meas文を含むSPICEベーステンプレート
├── output/
│   ├── vth_W1.0_L0.15.log   ... ngspice出力ログ
│   └── vth_W1.0_L0.15.dat   ... 抽出されたVth結果
└── plot_vth.py              ... 抽出Vthをグラフ表示(複数W/L条件対応)

📏 .meas 文の例

.meas vth find VGS when I(D) = 1e-6

この例では、ドレイン電流が 1µA となるゲート電圧 VGS をしきい値 Vth と定義しています。

🚀 実行例

python3 run_vth_sweep.py

指定したW/L条件で複数の.spiceファイルを生成し、.meas評価込みで ngspice を実行します。ログから .meas 結果をパースし、CSV保存・グラフ化が可能です。


🔍 出力例(グラフ)

•	W/LごとのVthの傾向を視覚化
•	電源電圧・温度などの影響を比較することで特性ばらつきや設計限界を把握

💡 応用展開

•	.meas による Idsat 抽出(ドレイン電流の最大値など)
•	P型素子(pfet)や高耐圧素子への拡張
•	温度スイープ対応による温度依存性の評価

🔗 関連章リンク

•	第2章:Sky130実験とSPICE特性評価
•	第1章:Pythonによる自動化ツール群