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6.5 ファイナルテスト:最終品質判定

パッケージ後の製品は、市場に出荷される直前の最終検査(ファイナルテスト)を受ける。
この工程では、出荷可能な製品だけを選別し、不良流出を完全に防ぐ最後の関門として機能する。


🎯 ファイナルテストの目的


🧪 主なテスト項目

項目 内容
電気特性検査 IV特性、スレッショルド、動作マージンなど
機能検査 論理動作、アドレス応答、タイミング検証
AC特性検査 スピード分類、セットアップ・ホールド確認
IDDQ検査 消費電流による回路異常検出
ストレス検査(オプション) 温度・電圧ストレス条件での安定性確認

🛠️ テスト装置と分類


🔁 製品のランク分け(Binning)

ファイナルテストでは、単なる合否判定だけでなく、製品特性に応じたランク分け(binning)が行われる。
これは、同一設計・同一プロセスから得られた製品を、電気的特性や性能で分類し、用途や価格に応じて使い分ける技術である。

Bin 内容 出荷対応
Bin 1 フルスペック合格(High Grade) 高速製品/上位グレード
Bin 2 スピードや電圧範囲で制限あり 標準品として出荷
Bin 3 低電圧動作・省電力特性重視 モバイル・低消費用途
Bin 5 テスト不合格 廃棄またはFA対象
Bin 7 一部機能限定・用途制限品 社内利用・研究用途など

※ Bin番号は製品や企業によって異なる。


⚠️ 注意点とリスク


📚 教材上の意義