🚀 技術革新と半導体投資トレンド
© Shinichi Samizo, 2025
🧭 はじめに
半導体業界の株価は、景気サイクルだけでなく技術革新の進展によって大きく変動する。
AI・5G・車載・データセンターなどの成長市場が、各企業の評価や株価に直接影響を与えている。
1️⃣ AI(人工知能)とHPC(高性能計算)
- インパクト:2023年以降、生成AIの拡大がNVIDIAを筆頭に株価を急上昇させた。
- 恩恵を受ける企業:NVIDIA、AMD、TSMC、ASML
- 注目点:
- H100などのAI特化チップ
- 次世代AIモデル(GPT-5など)の演算需要
2️⃣ 5G通信とスマートフォン市場
- 背景:5G移行期にQualcommやMediaTekが注目を集める
- 現在の状況:スマホ市場の伸びは鈍化、成長ドライバとしての役割は限定的
- 関連企業:Qualcomm、Apple、TSMC(製造)
3️⃣ 自動車(車載半導体)
- 成長要因:EV・自動運転に伴い、1台あたりの半導体搭載数が急増
- 恩恵を受ける企業:NXP、Infineon、ルネサス、TSMC(製造)
- 注目点:
- パワー半導体(SiC/GaN)
- 車載センサ(Lidar・レーダー)
- 車載制御用SoC(高信頼性要求)
4️⃣ データセンターとクラウド
- 投資家視点:クラウド支出とGPU需要は連動しやすい
- 関連企業:NVIDIA、AMD、Intel、Marvell
- トレンド:
- 低消費電力化
- チップレット設計(性能/歩留まり向上)
5️⃣ 製造プロセスと装置技術の進化
- EUV露光の量産化:
- TSMC、Samsungが先導
- ASMLがEUV装置を事実上独占
- 先端ノードの進化:
- 3nm → 2nmへの移行
- GAAFET、3Dチップ(CoWoS, Foveros等)
- 関連銘柄:
- ASML(EUV)
- Tokyo Electron(成膜・洗浄)
- Lam Research(エッチング)
- Applied Materials(成膜・材料)
🧩 まとめ
技術革新は、単なる製品進化にとどまらず、
株式市場全体のセクターローテーションやテーマ投資にも直結する。
中長期での投資戦略を立てる上で、
業界技術トレンドと企業の対応力を見極めることが重要である。