💹 半導体主要プレイヤーとその投資的魅力
© Shinichi Samizo, 2025
🧭 はじめに
半導体業界には、設計・製造・装置・材料など、異なる分野で世界をリードする企業が存在する。
それぞれのビジネスモデルや市場優位性を理解することは、投資判断に不可欠である。
1️⃣ NVIDIA(NASDAQ: NVDA)
- 分野:GPU、AI半導体、HPC、SoC
- 強み:AIブームの主役。H100などAI向けチップがデファクトスタンダードに。
- 株式評価:時価総額はAppleに次ぐ水準。高成長・高ボラティリティ。
- リスク:競合参入、AI需要鈍化、中国向け規制。
2️⃣ TSMC(NYSE: TSM)
- 分野:ファウンドリ(受託製造)
- 強み:3nm以下先端ノードにおける圧倒的シェア。Apple、AMD、NVIDIAが顧客。
- 株式評価:供給安定性・設備投資がカギ。国家的企業として地政学リスクも注目点。
- リスク:台湾地政学リスク、米中関係。
3️⃣ AMD(NASDAQ: AMD)
- 分野:CPU、GPU、AIチップ、チップレット設計
- 強み:Zenアーキテクチャによりx86市場でシェア拡大。MI300などAI参入も本格化。
- 株式評価:高成長性、インテルとの対比で評価されやすい。
- リスク:NVIDIAの支配力、製造はTSMC依存。
4️⃣ ASML(NASDAQ: ASML)
- 分野:EUV露光装置(製造装置)
- 強み:EUV装置はASMLの独占。TSMCやSamsungの先端ノード製造に不可欠。
- 株式評価:設備投資サイクルに左右されやすいが長期では堅調。
- リスク:輸出規制(対中)、装置価格の高さによる導入制限。
5️⃣ その他注目企業(概要)
企業名 |
主な分野 |
注目点 |
Intel |
CPU、ファウンドリ再構築 |
IDM2.0構想、巻き返し戦略中 |
Qualcomm |
モバイルSoC、5G |
スマホ依存からAIや自動車へ拡張中 |
Micron |
メモリ(DRAM/NAND) |
メモリ市況に強く影響される |
Broadcom |
通信IC、SoC |
インフラ向け需要、堅実な配当銘柄 |
🧩 まとめ
半導体投資では、企業ごとの役割・強み・リスクを把握することで、
ポートフォリオの分散やタイミング戦略の精度が向上する。
特に NVIDIA や TSMC のような基幹企業は、
テクノロジー全体の動向にも強く連動するため注視が必要である。