第2章:投資と資産運用の基本用語
Chapter 2: Basic Terms of Investment and Asset Management
2.1 株式(Stock)
- 企業の「オーナー権」を小口化して売買するもの。
- 株を持つと、企業の利益の一部(配当)や値上がり益(キャピタルゲイン)を得られる。
- 長期的に企業と共に成長する資産クラス。
2.2 債券(Bond)
- 政府や企業にお金を貸して、利子を受け取る「借用証書」的な金融商品。
- 安定した利回りが期待されるが、金利上昇局面では価格下落のリスクもある。
- 通常は株よりもリスクは低め。
2.3 投資信託(Mutual Fund)
- 複数の投資家からお金を集めて、プロが運用するパッケージ型商品。
- 1本で「株+債券+海外資産」など広く分散投資ができる。
- 手数料や信託報酬に注意。
2.4 ETF(上場投資信託)
- 株式のように証券取引所で売買できる「投資信託」。
- インデックス(例:S&P500、TOPIXなど)に連動するものが多い。
- 投信より手数料が低く、成長投資枠で購入できる。
2.5 インデックス投資 vs アクティブ投資
区分 |
インデックス |
アクティブ |
目的 |
市場平均に連動 |
市場平均を上回る |
コスト |
低め |
高め(運用者コスト) |
成果 |
安定 |
当たり外れが大きい |
初心者向け |
◎ |
△ |
2.6 リスクとリターンの関係
- リスクとは「損をする可能性」ではなく「変動の幅」。
- 高リターン=高リスク、高安定=低リターンが原則。
- 分散投資(資産・地域・期間)でリスクはコントロールできる。
2.7 長期投資と複利の力
- 投資期間が長くなるほど「複利効果」が強く働く。
- 100万円を年5%で運用すると、20年後には約265万円になる。
📘 参考式:
最終資産 = 初期額 × (1 + 年利率) ^ 年数
2.8 まとめ:最小限知っておくべき5つのキーワード
- 株式:成長性が高く、価格変動も大きい
- 債券:安定収益を目指す守りの資産
- 投信/ETF:分散されたパッケージ型
- インデックス投資:初心者に最適
- リスク=変動幅、怖がりすぎないことが大切
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